寒い盛岡で、暖かい家に住みたい!
そんな願望を叶えてくれる設備の1つが床暖房です。
冬の寒い時期に大活躍する床暖房は、
北国に住む人なら一度は憧れる設備だと思います。

床暖房いる?
そんな床暖房ですが、
メリットもあれば、
デメリットもあります。
結論から
お伝えすると、
本当に性能の良い家であれば、
床暖房は無くても十分暖かいと言えます。
暖かい空気は上昇し⤴、
冷たい空気は下降する⤵ことは、
皆さんご存知かもしれません。
熱気球を思い出してみて下さい。
バーナーで空気を暖めて上昇してますよね。

熱気球
家の中で、
足元が寒く感じるのは、
暖かい空気が膨張し、上昇して、
目には見えない
わずかな隙間から
暖かい空気が逃げていき・・・
かわりに、
床のように低い方から
冷たい空気が入って来るから。
それ自体は自然の摂理なので、止めようがありません。
そして、
足元が冷えてしまいがちなために、
床を暖めようという発想になりました!!
(この発想も自然な流れだと思います)
しかし、問題なのは、
家の中で、
暖かい空気と、
冷たい空気が混在していること。
高気密化が進む現代の住宅で、
場所によって、
温度差があること自体が問題
と言ってもいいかも知れません。
家の中のどこの空気も一定の温度であれば、
足元が寒いという現象自体が起きません(^^)v
気密がしっかりとしていない為に、
せっかく暖めた空気が
上昇し・・・
逃げ出し・・・
かわりに
冷気が入り込んでくるという、
悪循環です。
これまでの流れを、
ビニールハウス(A図)と
グラスウールハウス(B図)で説明します。
※ちなみに、
ビニールハウスは
ペラッペラに薄いですが、
気密性はバツグンです!

ビニールハウス
そして、
グラスウールは
ふっかふかで、
空気をたくさん含んでいますが
気密性はありません

グラスウールは気密性はない
さて、
ここで問題です!
ビニールハウス(A図)と
グラスウールハウス(B図)の
どちらが、
上下の温度差が少なく、
暖かいと思いますか?
下の図を参考にして、考えてみて下さい(*^^*)

AとBのどちらが暖かい?
絵がちょっと・・・
とか、そういう事は抜きにして(笑)
条件はどちらも同じ。
外気温は0℃
中では20℃になるように
ストーブをつけます。
暖房器具によって
暖められた空気は膨張し、
軽くなり
上昇します⤴
Aのビニールハウスは
断熱材では無いので、
表面温度は外気温そのもの!
よって上昇した暖かい空気が
上部の冷たいビニールにぶつかると
空気が冷やされ下降します⤵
下降した空気が、
また暖房器具によって
暖められ上昇し
これを繰り返すことによって
「対流」が生じ
上部と下部の温度差がなくなります!
ということは、
正解は
Aのビニールハウスとなります!

答えはAでした!
いやいや、
そうは言っても、
ふかふかのグラスウールの方が
暖かさそうってなりますよね??
では、断熱材で覆っている
Bのグラスウールハウスはどうか??
暖められた空気は上昇し⤴
グラスウールの繊維の隙間を突き抜け
上部から暖められた空気が逃げて行きます。
そしてハウス内の空気は逃げた分だけ
真空にはならずに、
外気の0℃の冷たい空気が侵入し、
足元はいつも冷たい状態が続いてしまいます。

グラスウールは空気が抜け出る
しかし、
Aのビニールハウスも
気密だけ良くても
そこには結露が発生しています・・・
それを塞ぐには
ビニールハウスの上から(外側から)
グラスウールで覆うことで
はじめて、
暖められた空気を保温することができます。

家中どこでもあったか!
【結果】
隙間が多い(気密が悪い)と
上下の温度差が生じてしまい
足元が冷えてしまう・・・
それを防ぐために
床暖房が必要なのだと言っても
過言ではありません。
まとめると、
本当に高気密な家なら、
岩手の寒い冬でも、
床暖房はいらないですね