高気密・高断熱住宅ならエアコンもお得に使えます。
エアコンの基礎知識
目次
そもそもエアコンの畳数表示とは
エアコンは夏も冬も1年中使える便利な設備ですよね、よくあるエアコンの6畳用、8畳用とはどうやって決めたかご存知ですか!?
本来はお部屋に必要な冷房や暖房容量を計算して選択するのですが、壁掛けエアコンのようにいろんな住宅に使用されるエアコンは選定を簡単にできるようにあらかじめJISで畳数を基準に選定できるようにカタログに記載されています。
エアコンのカタログに書いてある畳数とは
畳数の左側は木造・平屋南向きの和室 右側は鉄筋アパート南向き中間階の洋室と規定されています
畳数表示された家ってどんな家(JIS C 9612 2013)
実はスキ間だらけ断熱材もないような木造住宅の6畳や8畳の部屋でも温めたり冷やしたりできるという条件のもとで設定しているのです。
(どのエアコンメーカーもJIS規格で決められた条件のもとでエアコンの能力(温めたり、冷やしたりすること)を決められています。)
ちょっと難しくなりますが住宅性能で表すとこんな感じです
カタログに畳数表示されている家 | ジョイ・コス住宅システム | |
Q 値 熱損失係数 | 4.0W/㎡k | 1.6W/㎡k |
C 値 隙間相当面積 | 7㎠/㎡ | 0.5㎠/㎡ |
自然換気回数 | 1.5回/時 | 0.1回/時以下 |
解説
Q値とは床面積1㎡あたり室内と外で1℃の温度差が生じた時に住宅の断熱材、窓、換気から逃げる熱量のことで、この数値が小さいほど断熱性に優れた住宅という意味です。
C値は隙間の大きさを表すもので床面積1㎡当たりの隙間の大きさを表します。この数値が小さいほど高気密住宅となり機械で測定することができます。
自然換気回数とは外部風速と内外の温度差が生じたとき住宅のスキマを通じて勝手に入れ替わる空気を回数で表しています。
ちなみに1.5回/時とは住宅全体の体積(室内の空気)を100%とすれば1.5回は一時間に150%入れ替わることになりますから
風が強く寒い日はスキマ風により室内はとても寒く感じてしまいます。またせっかく温めた室内の空気が勝手に逃げてしまいどんなに省エネのエアコンを使ってもその性能は発揮されないでしょう。
まとめるとカタログに畳数表記されている家はほぼ無断熱でスキ間だらけの部屋をさしています。
普及品である壁掛けエアコンではどんな家でも対応しなければいけないから仕方がないのですが
住宅性能が計算され気密検査を実施している住宅では畳数表示で選定するとかなりオーバースペックとなる場合もあります。
Q値の違いでエアコンの台数がわかる
隙間だらけの無断熱住宅とジョイ・コス住宅システムではどれだけエアコンの大きさに差が出るのか暖房の例でやってみましょう。
建物条件 30坪総2階建て 延べ床面積100㎡ 室内22℃ 外気-5℃
Q 4.0w/㎡k×100㎡×22℃ー(ー5℃)=10800w (6畳エアコン約5台)
Q 1.6w/㎡k×100㎡×22℃ー(ー5℃)=4320w (6畳エアコン約2台)
上記はあくまで計算値ですが2.5倍の差 と言うことはそれだけ熱ロスが大きいとも言えます
6畳エアコンの台数に換算するとその差は3台になります。
ただしこの計算にはスキマからのモレは入っていません。
スキマはゼロとして計算していますからこの計算を根拠としてエアコンの選定をする場合は
気密測定をしてできるだけスキマを少なくしなければいけません。
住宅性能がわかればエアコンの選定も根拠を持って行うことができますし、エアコンの台数も少なくすることが可能となります。
エアコンには最も効率的に運転する外気温度と室内温度があります。(JIS標準条件)
冷房は外気温度が35℃と猛暑日の高い設定になっていて室内を27℃で設定した時が効率の良い運転状態です。
暖房は外気温度7℃室内20℃は温度差13℃の条件ですがエアコンの特性として外気温度が下がるとエアコンの暖房能力は下がっていきます
東北地方など真冬の外気温度が厳しい地域でエアコン暖房を採用する場合は参考としてカタログ記載の暖房時の最大能力は-5℃では約0.8とみて
暖房負荷計算を根拠にエアコンの選定を行うことをおすすめします。
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