・断熱材は保温材
・湯のみ茶碗とガラスコップではどっちが早くお湯が冷めますか?
断熱の目的
気密性のいいモレない住宅は穴のあいていないビニールハウスと同じで温かい!
でも保温性のないビニールハウスは暖房している間は温かいが、暖房を止めたらアっという間に冷えていきます。
しかもビニールハウスの中には流れるように結露が発生。
(別名結露発生住宅。)
穴のあいたビニールハウスではその穴から結露の原因となる水蒸気(湿気)といっしょに熱も出て行きますので結露するヒマがありません。
でもその穴から逆に冷たい外気が入ってきて寒いし燃費もかかることになります。
そこで断熱とは!?
断熱材は保温材。暖房冷房した室温をいかに外気温の影響を受けずに保てるかを問われるもの。
当然どんな種類・性能の断熱材でも厚くするほど保温効果は上がります。
しかし、木造軸組み構法の構造上、使用する断熱材の種類と施工方法などによって厚さに制限がでてくるので断熱材の選択と施工方法の選択はその住宅の断熱性能を左右することになります。
ジョイ・コスで採用する硬質発泡ウレタンは熱伝導率=0.025W/mKと断熱性能が高く水や水蒸気を透過させない構造となっています。
このウレタンを壁では75~120mm厚、床では105mm厚に注入加工して断熱パネルとして製造しています
ウレタンの豆知識
ウレタンフォームには硬いウレタンと柔らかいウレタンがあります。
柔らかいウレタンで代表的なのは台所にあるスポンジです。
よく水を含み食器などを洗うには便利なものですが住宅の断熱材にはなりません。
対して硬いウレタンは冷蔵・冷凍庫などにも使われていて、強度があり水蒸気や水を通さないのが特徴です。
断熱施工はどんな商品でも難しく繊細な注意が必要です。
現場では職人さんの手で加工し一枚一枚施工することになるので時間もかかるし天候も変る中で精度を上げるのは至難の業です。
つまり、人によって仕上がりに差が出ることもやむを得ません。
また、気密測定器でスキ間を測ることもしないので現場の方を信用するしかない現実があります。
しかし、近年、熱カメラ(サーモグラフィ)なるモノが登場し、断熱施工の診断に採用され始めています。
冬、外から熱カメラを壁や窓に当てると断熱性の低い箇所や断熱欠損のある所から熱がモレ赤く見えます。
(家の中から当てると逆にモレている所、弱い所が青く見えます)。
しかも写真として残せるというところが業者にとってはありがたくないシロモノです。
その点パネル化工法の良さは断熱材そのものが工場で製造されるため均一な性能が担保されるという所です。
現場での施工作業も、壁ははめ込み、床は敷き込みと、断熱工事と気密工事が同時にできることから施工する人の上手下手・善し悪しが極力でないことがウリになっています。
※ジョイパネルは壁ははめ込み、床は敷き込み、一発で断熱の取り付けができる。
もちろん、熱カメラでのぞいて見ても断熱部の不良箇所もなく安心感は何にもまさると思います。
ジョイ・コスで硬質発泡ウレタンを素材として選んだ理由は、冷蔵庫にも使われているように断熱性能としてトップレベルにあるという事。
次に、水 水蒸気を吸わない透過させないこと。
そして70~80℃の熱(夏、屋根の表面温度は80℃にもなる)で溶けないことと太ったりやせたりしにくい事。
最後に、断熱材そのものから有害物質を発散しない商品として硬質発泡ウレタンを選択しています。
実は、断熱性能の善し悪しを決めるのは断熱材の素材そのものではなく断熱材の中に存在する空気なのです。
例えばグラスウールならガラス繊維の中にある空気が断熱性能を決定するのです。
ウレタンやポリスチレンフォームの様なプラスチック系断熱材は無数の独立気泡体を閉じ込めて断熱性能を持たせています。
上 硬質ウレタンフォーム(独立気泡体)の気泡を拡大した写真。
グラスウール等の繊維系断熱材は、綿状の繊維が空気を閉じ込めていますから水や湿気(水蒸気)がその中を透過します。
一方、プラスチック系断熱材は無数の気泡がそれぞれ独立しているので水や湿気をほとんど透過させない断熱材になっています。
※ただし、現場で吹付けるタイプのウレタンフォームには水や湿気を透過させる種類もありますので注意が必要です。
連立気泡体(吹付け硬質ウレタンフォームA種3)
※現場吹き付けウレタンは室内側に気密層を施工しなければならない種類もある。
従って、水や湿気を吸う性質の断熱材は別途防湿シート等による気密化工事が必要で、その出来が壁内結露発生の有無を決めることになります。
※グラスウール断熱は隙間なく壁の中に取り付け、室内側に気密シートを貼る。
また、断熱材の中には天日の熱で溶けたり劣化したり、あるいは化学物質を揮発するものもあり我が家の断熱材は何をつかうのか?
実は断熱材選びは後々住宅内で起こる様々な問題要因(原因)となるケースが多く単純になんでも同じだろうそんなことは起きないだろうと安易に選択しないことが重要です。